5/08/2011

先人の経験と、後世への伝



風邪を抉らせながらも決断し、古くからの友人と車を飛ばした。
特段ボランティアするのでもなく、日々平凡な日常を残しながら被災地へ着いた。
何の目的も無く。
戸惑いもありながらも、現地へ着いた。

不思議な感じだった。
すべてにおいて周りが不自然だった。
無論、新聞や報道、インターネットなどで
被害の大きさは想像していたが、現地に入り改めて感じた。実感した。
極端な話、数日前との考え方が変わったような気がする。
連休中は、車両が多いと聞いてはいたが、他県ナンバーの緊急車両の多さを感じる反面
一般車両の少なさに驚いた。
多くが、スクラップを待つヤードに並べられているのを見た。

日差しも良く、心地良い天気。
少しの風で粉塵が舞い、色々な物の混じった臭いだろうか。
そして静寂。不思議なくらい静かなのだ。
無論、瓦礫撤去に当たる重機の音は響くが、日々平凡な日常での声々が無いのだ・・・。

震災発生から2ヶ月。
被災地に行って良かったと感じるのは、自分が思う事では無いと感じた。
例えばこのブログを初めて訪れて「被災地に行ってみたい」と思ったのであれば、行けば良いと思う。
私はたまたま近くに住み、親父の故郷でもあった所ではあるが
全く縁も所縁も無い者でも、極端な話、興味本位でも良い。
行く事を勧める。
被災地でボランティア活動をする事は非常に尊敬に値する。しかしながら反面
何するわけでもなく、そこに行き、そこで感じながら、そして明日への日々日常に
向かうのであれば、それはやがて必ず後世に伝わると感じた。
被災者の方々も、私たちも、原子力科学者も、政治家も・・・・。

最近感じることがある。

「誰が悪い」「誰のせい」「誰の責任」・・・。
自分の知識の中で
「誰が悪かったから、その後日本は、世界は良くなった」という事例は思い浮かばない。

もしあるのであれば是非教えてもらいたい。

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